10月 20, 2025

【ご報告】IMPACT HERO 2023 オユナが来日しました!

2025年10月2日から1週間、IMPACT HERO 2023 オユンゲレル・ツェデブダンバ(通称オユナ)が来日しました。東京に滞在し、モンゴルで普及を進める安全で衛生的なトイレの改良に向けた協力企業の開拓や、新聞・ラジオなどのメディア取材を通じた認知拡大に取り組みました。また、クラウドファンディングにご寄付してくださった支援者の皆さまへ直接お礼を伝える機会ともなりました。

IMPACT HERO 2023 オユンゲレル・ツェデブダンバ

Local Solution 創業者 モスクワの大学で計画経済び、ソ連崩壊を機にモンゴルで民主主義を拡げる活動家に転身。2012~16年の間は国会議員を務め、文化庁・観光大臣を歴任し、モンゴル社会の持続的発展に取り組む。3人に2人が安全で清潔なトイレを使えないモンゴルの衛生危機を解決するため、2017年、トイレに対する意識と行動を変えるためのキャンペーン「Let’s Change Our Toilets (トイレを変えよう)」を開始。水道施設のない農村部や都市部のゲル(移動式住居)居住区での、トイレの普及を通した衛生・環境改善をミッションに、安心・安全かつエコなトイレの導入、コミュニティへの研修や啓蒙活動、ビジネスセクターとの連携促進に取り組む。

これまでにEarth Companyが提供した支援

来日の目的

 

オユナは「モンゴル全土で未だ使われている不衛生な竪穴式トイレ60万基を、全て安全で衛生的なトイレに変える」という目標を掲げています。そのうち6,000基を自ら普及させることでトイレ市場を創出し、さまざまなステークホルダーの参画を促しながら、セクターを越えた協働によって課題の解決を目指しています。これまでに1,200基のトイレを普及してきましたが、目標を達成するためには、今後さらに普及のスピードを加速させていく必要があります。

そのために1週間の来日で下記2点を目指しました:

  1. モンゴルのトイレ普及に向けた協働構築のために、関連企業・財団、個人を訪問
  2. メディアやイベントを通じたモンゴルのトイレ問題の認知拡大

また、クラウドファンディングを通じて支援してくださった方々に、改めて感謝の気持ちを直接お伝えする貴重な機会にもなりました。

 

来日の成果とハイライト

2025年の寄付総額

1008万円

面談・登壇数

10件

メディア取材数

2件

「Re: Earth 2025 – Seeds of Regeneration」 登壇

 

10月4日に開催されたEarth Company主催のイベント「Re: Earth 2025 – Seeds of Regeneration」に登壇しました。オユナは自身のライフストーリーをはじめ、国会議員・大臣としての経験、さらには現在の活動の原点となるモンゴルの共産主義時代の幼少期について話し、これまであまり語られてこなかったエピソードも紹介しました。イベントには約50名の参加者が集まり、質疑応答の時間を通じて、オユナの信念や人柄をより深く伝える貴重な機会となりました。

イベントレポートを読む

 

株式会社 LIXIL

 

株式会社LIXIL様を訪問し、途上国向け簡易式トイレシステム「SATO」を手がける事業部の皆さまと意見交換の機会をいただきました。

現在、オユナが普及を目指している衛生的なトイレは主に3種類あります。そのうち、遊牧民が暮らす地域など地方部で導入を進めている仮設型トイレは、一般的な公共トイレに比べて格段に衛生的で維持管理がしやすい一方、使用する機材が重く持ち運びや設置が難しいことが課題となり、普及の妨げにもなっていました。

そうした中、オユナは低価格・軽量・高品質を兼ね備えたトイレとして「SATO」に強い関心を寄せており、今回の訪問では、モンゴルでの導入の可能性や具体的な設営方法などについて、事業部の方々に直接お話を伺いました。

今後この取り組みがどのように展開していくのか、ぜひご期待ください!

 

一般財団法人 UACJかろやか財団

 

2025年度から法人スポンサーとしてEarth Companyをご支援くださっている一般財団法人UACJかろやか財団様を訪問しました。かろやか財団は、国内随一のアルミニウム総合メーカー・UACJグループによって2024年に設立された財団です。

今回の訪問では、日頃のご支援へのお礼をお伝えするとともに、オユナがノマド地域で普及を目指すトイレの軽量化に向け、アルミ素材を活用できる可能性についてもご相談させていただき、今後の事業連携に向けた新たな一歩となる、非常に有意義な時間となりました!

 

J-Wave「Jam The Planet」ラジオインタビュー

 

FMラジオ局J-WAVEで毎週月~木に放送されている、世界の“今”を伝えることをテーマとする番組「JAM THE PLANET」に出演し、オユナがモンゴルで取り組むトイレ改善プロジェクトやタブーを打ち破る時のマインドセットなどを紹介しました。

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他にも以下の皆さまとご面会の機会をいただき、オユナの活動のご報告や、今後の協働可能性についての貴重な意見交換を実現しました。

  • Earth Companyの支援企業・財団
  • モンゴルに関わる財団・個人の方
  • 参議院議員
  • 大手メディア(取材詳細は後日発表)
  • 在日モンゴル人コミュニティ
  • オユナのプロジェクトへの個人支援者の方

担当者のコメント

オユナへの支援期間の最終年となる今年は、2月のバリ島での戦略会議に始まり、7月のモンゴル視察、7~8月に実施したクラウドファンディング、そして今回の来日プロジェクトと、本当に濃密な一年でした。

昨年はオユナの選挙活動のため、丸1年間支援を休止せざるを得ず、Earth Companyチームとしても、今年1年でどれだけ効果的な支援ができるか、正念場だという緊張感を持って迎えた2025年でした。

そのために年初にバリ島で戦略会議を行い、支援プランを明確にし、オユナもやる気に溢れてモンゴルに帰って行きました。しかし実はその後、事業責任者の交代と組織再編、運営費の調達、またトイレセンターのための土地取得等において様々な困難に直面し、一時はチーム解散の危機にまで迫られたのです。まさにジェットコースターのような数ヶ月を振り返り、オユナは「Earth Companyの支援が活動を継続する上で大きな希望で、唯一の頼りでもあった」と語っています。

私たちがインパクトヒーロー支援において大切にしていることは、ヒーローたちのニーズに寄り添い、必要としている支援をできる限りタイムリーに届けること。大変だった時期を今は笑顔で振り返り、プロジェクトの次のステージのために精力的に動いているオユナを見て、心から嬉しく、誇りに思います。また、その支援を可能にしてくださった寄付者の皆さまには改めて感謝の気持ちを伝えたいです。本当にご支援いただき、ありがとうございました!

IMPACT HERO支援担当 島田 颯

 

【活動報告】来月、トイレ教育センターがグランドオープン!

 

おかげさまで、皆さまのご支援により建設が実現したトイレ教育センターの工事も無事完了しました。プレオープン期間中の現在、すでに多くの地元住民が足を運んでおり、ゲル居住区に新たな学びと交流の場が生まれています。

そして来月、11月19日の「世界トイレの日」には、トイレ事業者や行政官など関係者を招いてグランドオープニングを開催予定です!

最新の活動報告は、随時IMPACT HEROインスラグラムで更新していますので、ぜひチェックしてください!

 

Earth Lovers(継続寄付者) 募集中

 

私たちEarth Companyは、オユナのように国や地域を変える変革力を持つチェンジメーカーをインパクトヒーローとして選出し、支援を届けています。

インパクトヒーローたちは社会課題の最前線で活動し、解決に取り組む一方で、常に資金獲得の困難に向き合っています。

Earth Loversのみなさまから賜ったご寄付は、彼らが最も支援を必要とする活動に活用いたします。

毎月1500円から、アジア太平洋地域でリジェネラティブな未来を作るヒーローたちをサポートしていただけませんか?