ベラ・ガルヨス
1972年、東ティモール生まれ。インドネシア軍侵略下の東ティモールで、兄弟を殺され父親は拉致・投獄。ベラ本人もわずか5ドルで人身売買され、軍による度重なる薬品投与により子供が産めない体に。その後、少女兵として独立運動に身を投じ、国外脱出のためにインドネシア軍に入隊するダブルライフを送る。忠誠心を試されるあらゆる性的・肉体的虐待に耐え、ついにカナダへ派遣されたその日に逃げ出し、難民に。その後、世界各国で独立運動を続け、国の独立に貢献。
独立後は、国連開発機関での勤務を経て大統領補佐官に就任し、国の発展に寄与する一方、全エネルギーと私財を投じて、日本からの支援を元に2015年5月に東ティモール初の環境学校を設立。その後、レストラン、宿泊施設を併設するルブロラ・グリーン・ヴィレッジへと事業を発展させる。
概要
ルブロラ・グリーンヴィレッジ(LGV)
東ティモール
環境教育、エコツーリズムやオーガニック農業など国内初の持続可能な発展モデルを展開し、地域経済を活性化。LGBTQの権利擁護
• SDG 5
• SDG 6
• SDG12
2015/1/1
2018/3/31
アジアで一番新しく、最貧困で、最も飢餓状態にある国
東ティモールに明るい未来を
子どもたちの心を育み、地域の活性化を実現する3つの事業
アジアで最も新しく、 最も貧しい国・東ティモール。この国では、数百年にわたる植民地化や内戦により、自然が破壊され、コミュニティは分断され、家族は崩壊あるいは死別。ありとあらゆる「関係」が破壊されてきました。
そして、インドネシア軍の支配から独立した2002年。自由を手にした人々は 仕事を求め、地方を離れていきました。その結果 都市はスラム化し、暮しは一層貧しくなりました。この状況に危機を感じたベラは、地方再生を決意し、ルブロラ・グリーンビレッジ(LGV)の設立を計画。
暴力のなかで生まれ育った子どもたちが「育む心」と、自然と共存する持続可能な発展の在り方を学び、地方が自然環境を活かしながら発展できる経済モデルの実現を目指しました。新しい国が本来の意味での豊かな社会・国家を築くためには、大量生産や過剰消費による環境破壊を引き起こす、従来の資本主義ではなく、自然と共存しながら持続可能な発展を目指すLGVモデルが必要とされているとベラは考えたからです。
ルブロラ・グリーンヴィレッジの事業
グリーンスクール(LGS) 環境教育を通じて東ティモールの未来を担う子どもたちの「育む心」を育成し、東ティモールに持続可能な未来を創造する次世代リーダーを育成する教育事業。グリーン・ビレッジの要で、日本からの支援により2015年5月に開校。
オーガニックレストラン&グリーンヴィラ 学校運営を支える収益事業として、飲食事業と宿泊事業を展開。オーガニックレストランは、2015年の開校と共にオープン。LGSや地域コミュニティで採れたオーガニック野菜を使用し、2年間で2475名が訪れた。また、エコツーリズムの柱となる伝統建築の宿泊施設・グリーンヴィラは、Earth Companyを通じた日本からの支援により2017年5月にオープン。
女性のオーガニック農業組合 貧困女性が、地域のリソースを活かしながら経済的自立ができるよう、オーガニック農業のノウハウを提供し、女性のエンパワメントを行いつつ、地域経済を活性化させる事業。海外からの支援により家畜も提供し、流通のパイプラインを構築することで女性の経済的自立を促している。
Empowering those who have the greatest potential for change
2014年9月から支援を募り始め、計74名の方からご支援を賜り、ルブロラ・グリーン・スクール(LGS)を設立。LGSは、オーガニック農法から、それを活かしたオーガニック農法ビジネス化ノウハウ、再生可能エネルギーや水資源、メディアでの情報発信など多くのプログラムの他、他校との交換プログラムも実施し、年間約500名が学んでいます。また、運営を支える収益事業の柱となる宿泊施設のグリーンヴィラも日本からの支援により2017年に設立。国内外から多くの観光客が訪れています。
団体運営未経験のベラに、マネジメントを学ぶ重要性を教えるところから、経営方針の策定、事業戦略の策定、データマネジメントのツール開発、マーケティング戦略策定など、寄り添ったコーチングを3年間行い、事業の運営方法を一緒に構築。2017年~2018年には、バリ島のシェアオフィスと協働しLGV支援プロジェクトを立ち上げ、包括的な支援を実施しました。
LGVのプロモーションのために制作したマーケティングコンテンツは、日本語で8本、英語で7本(LGVのWebサイト含む)の計15本にのぼります。
活動の認知度を高めるため、広報支援に加え、東ティモール初となるTEDxDiliにベラを推薦し、スピーカー第1号として選出。その動画は世界中を駆け巡り、問い合わせが殺到。開校以来国内外からの訪問が絶えず、支援の申し出が増加しました。
ベラとの軌跡
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