ご報告:世界難民の日×ロヒンギャ難民特別支援・ご支援ありがとうございました!

みなさん。こんにちは。

アース・カンパニーでインターンをしている、早稲田大学3年島田颯です。

2018年6月20日(水)世界難民の日に合わせて行ったロヒンギャ難民特別支援は、24時間という短い時間で、52名の皆さまから支援目標金額51万円を超える52万7000円のご支援を頂き、無事支援目標金額を達成することができました。ご協力ありがとうございました!

本今回の特別支援では、目の前で家族を殺されるなどトラウマを抱えるロヒンギャ難民キャンプの子どもたちを、児童売春や人身売買などの犯罪から守るための学校の支援を行いました。
本ブログでは、特別支援を立ち上げ、無事成功できた経緯をご説明いたします!

1.『世界難民の日』

みなさんは、6月20日は何の日か知っていますか?この日は、国連総会によって定められた「世界難民の日(World Refugee Day)」です。

もともとは、アフリカに限定された難民「アフリカ難民の日」だったところを、改めて世界的に難民の保護と援助に対する関心を高めるということを目的に「世界難民の日」に指定されました。

日本でも、この日にはYahoo!ネット募金で難民支援へのキャンペーンが展開されるなど、難民支援のために様々なアクションが行われています。

 

「世界難民の日」についてはこちら(UNHCR (国連難民高等弁務官事務所))

2.ロヒンギャ難民とは

ロヒンギャ難民とは、もともとミャンマー・ラカイン地方に住むイスラム教を信仰する少数民族・ロヒンギャ民族が2017年8月に起こったミャンマー軍による迫害行為から逃れるために隣国・バングラディシュに逃れてきた人々です。

2ヶ月間で60万人以上がバングラディシュへと逃れ難民となりました。そして現在でも70万人を超えるロヒンギャ民族の人びとが、劣悪な環境下、難民キャンプに暮らしています。(2018.5.24現在 UNHCR)

※ロヒンギャ難民についてのより詳しい情報はこちらから
在日ロヒンギャ、憎しみの連鎖断ち切るため難民キャンプに私費で学校を建設「私たちは復讐しない」(Yahoo!ニュース 2018.4.27)

ドキュメンタリー動画「祈りの果てに」

今回支援する学校設立のきっかけと、そこで学ぶ子どもたちの様子などをレポートした15分のドキュメンタリーです。

ロヒンギャ難民の方々がどんな仕打ちを受けてきて、今どんな状況に置かれているのかが伝わります。村を焼き払われ、家族を目の前で殺されても、「復讐しない」と語る彼らの学ぶ環境を求める切なる願いを、ぜひご覧ください。

3.なぜアース・カンパニーがロヒンギャ難民特別支援を行うのか?

アース・カンパニーは、ロヒンギャ難民問題が発生した2か月後の2017年10月に在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)から支援依頼を受けました

それから彼らと対話を重ねてきましたが、当時バリ島火山噴火の緊急支援の準備をしていたこともあり、彼らを支援できず心苦しい思いをしていました。

しかしこの度、在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)・会長やメンバーの方々からの度重なる要請に応えるため、ECの緊急支援ガイドラインに則り、6月20日(水)「世界難民の日」限定で、彼らの支援を行うことを決めました!

 

※在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)とは
在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)は群馬県・館林市を拠点とし、約250名から構成される日本に住むロヒンギャ人のコミュニティーです。ロヒンギャの方の中には、日本国籍を保有している方もいます。

4.在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)が行ったこれまでの支援

在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)は問題が発生した昨年8月のすぐ後に、現地を訪問し、難民キャンプで求められている支援のリサーチを行いました。この結果に基づき、支援金を会員から募りました。

昨年11月にもう一度現地を訪問し、バングラディシュ・コックスバザール州にある難民キャンプに、次の3つの支援を行いました。

①20基の井戸とトイレを建設。
②トラック2台分の1000人が2週間暮らせる食料の配布。
③1つの学校の設立。

「私たちは復讐しない」…いつかミャンマーで平和に暮らせる日のための「教育」を子どもたちへ!

 

このうち、在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)が一番注力しているのが、400人の子どもたちが通うこの学校です。

この学校にはミャンマー軍による攻撃で、家族や友達を失った経験を持つ子供たちが多く通っています。中には、目の前で母親の首を切られる姿を目の当たりにした、6歳の少年もいました。そうした辛い経験を持つ彼らに対し、「復讐することを教えているのではない」と語る教師の一言には、虐げられてきた彼らの平和への切実な願いと学校の必要性が込められています。

この学校は、いわゆる普通の学校ではありません。生計を立てる術のない難民キャンプで、子どもたちが家計のために児童売春に巻き込まれているという現状から子供たちを守り、ロヒンギャ民族がいつかミャンマーへ戻って、安全に暮らす日のために準備を行う学校のです。

5.ロヒンギャ難民特別支援の内容
6か月分の学校運営費として51万円を集め、400人の子ども達が学ぶ環境を守りたい!

 

しかし問題がありました。この学校には信頼できる7人の教員がいますが、在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)は教員へ支払う給料を捻出できず、このままでは学校運営が持続できない危機に直面していたのです。

そこでアース・カンパニーは、この在日ビルマロヒンギャ協会のこの活動を支援するため、世界難民の日にあわせ、6/20(水)AM6:00~6/21(木)AM6:00までの「24時間限定ファンドレイジング」を行いました。

そして24時間という短い時間でしたが、53名の方から54万7000円の支援をいただき、無事支援目標を達成することができました!

 

皆さんから頂いた支援金は決済手数料等を除き全額を在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)を通じて現地に送金し、学校の運営費として7人の先生への給与や400人の子供たちが使う本や鉛筆の購入資金として大切に活用させていただきます。

みなさまの支援がロヒンギャの子ども達に届くまで
6.在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)からのお礼のメッセージ

みなさんこんにちは。 在日ビルマロビンギャ協会(BRAJ)の長谷川健一です。 この度はたくさんの支援をありがとうございます。

こんなに短期間にこんなたくさんの支援が集まると思わず、感動のあまり涙が出ましたみなさんからの支援があったことを、現地の在学の子供達や先生達にも伝え、教えることと学ぶことに励むようお伝えするつもりです

今回みなさんの支援を無駄にしないよう、 わたくし達の協会はもっと協力をして参ります。 具体的な事を近いうちにご報告出来ればと思っております。 重ね重ねではありますが、たくさんの支援、どうもありがとうございました!

在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ) 会長 長谷川健一

7.最後に

日本に住んでいると、「難民」というのは身近ではない問題かもしれませんが、世界にはたくさんの難民の方がいます。私もその問題を、今回のプロジェクトで現実の問題として実感しました。

難民の方々に対して、日本に住む私たちには何ができるのか。

今回の支援プロジェクトが、1人でも多くの方にとってそんなことを考えるきっかけになれたのであれば、非常に意義のある支援だったのではと思います。

みなさまから集まった支援金によって、現地の子供たちが学校で勉強できるようになることを想像しただけで、大変うれしく思います。みなさまからお預かりした支援金は、責任をもって在日ビルマロヒンギャ協会(BRAJ)へ届けさせていただきます!

本当に本当にありがとうございました!!!

 

一般社団法人アース・カンパニー
ロヒンギャ難民特別支援担当 島田颯