2月 10, 2025

【ご報告】Earth Loversの皆さまからのご寄付を7団体へ届けました!

2024年12月、Earth Companyは7名のImpact Heroes Class of 2024のヒーローたちへ一人あたり465,000円(US 3,000ドル)、総額3,255,000円の助成金を提供しました。

Earth Companyが1年に一人選ぶImpact Heroes of the Year以外のヒーローへの資金提供を行うのは、今回が初めてとなります。

設立から10年を迎え、団体として念願となる「Earth Lovers(毎月の継続寄付者)の皆さまからのご支援を、ヒーローたちへ直接届ける」という新たな形の支援を実現することができました!支援内容については、約2か月間にわたってヒーロー一人ひとりと構想を練り、ヒーローたちとそのコミュニティにとって本当に意味のある、将来の活動の拡大につながるようなプロジェクトを選定しました。

7つの助成プロジェクトの内容を、ここで皆さまにご報告いたします!

1. 次世代型の教育開発(インド)

智慧に基づく教育実践者のコミュニティを立ち上げ、世代を越えて智慧を広める

 

プロジェクトの内容:

Project FUELは、世界各地で受け継がれてきた「智慧」を未来へつなぐため、ワークショップや展示会の開催、データベースの構築に取り組んできました。

今回の助成金を活用し、新たに「FUEL Open Studio」を立ち上げます。本プログラムでは、世界各地から10人の教育者を選出し、地域に根付いた智慧(ウィズダム)を収集し、現代教育に活かす方法を学ぶ6カ月間の研修を実施。参加者は、智慧を体系的にまとめるメソッドを習得しながら、教え子の学生と共に地域の年長者を訪問し、伝統的な智慧や昔話・民話を収集します。

こうして集めた貴重な智慧を10冊のストーリーブック(絵本)にまとめ、出版・公開し、世界中の子どもたちや教育現場に届けることで、智慧の灯を未来へと受け継いでいきます。

195カ国で「人生の智慧(ちえ)」を記録し「豊かに生きる」ための教育を提供する研究家

 

名前:ディーパック・ラモラ

活動国:インド

団体:Project FUEL

ミッション:豊かな人生を築くために必要なライフスキルを学べる次世代教育の開発を行う

2. 貧困層の金融包摂(インド)

信用履歴が無いためにお金を借りることができない最貧困層への少額ローンと保険サービスを、新たに47人に提供する

 

プロジェクトの内容:

​​QONECTは、インドの低所得者が信用履歴(クレジット・スコア)がなく、保険やローンを利用できず、事故や病気の際に高額な医療費を支払えない人向けの即日発行の医療保険を提供しています。

今回の助成金を活用して、1日の収入が5ドル未満の低所得者47人へ少額融資(マイクロ・クレジット)を提供し、信用履歴の構築を支援。これにより、高利貸しに頼ることなく、医療費や予期せぬ出費に対応できることを目指します。最終的には、銀行などの金融機関から融資を受けやすい環境を整え、経済的な安定を目指します。

医療費が出せず失う命を救う!インド貧困層へ革新的な健康保険を提供

 

名前:リアン・タンヴン

活動国:インド

団体:QONECT

ミッション:公的医療保険への加入が難しい低所得者層がタイムリーに適切な医療を受けられるよう保険サービスを提供する

3. 環境保護の次世代リーダー育成(フィリピン)

”フィリピン最後の秘境” パラワン島の自然を守る次世代リーダーの育成&ファンドレイジング強化のためのパンフレット制作

 

プロジェクトの内容:

PNNIは、生物多様性に富み「最後の秘境」と呼ばれるフィリピン・パラワン島で、違法な伐採・採掘・漁業から自然を守る活動を行っています。

今回の助成金を活用し、パラワン島の環境保護を担う次世代リーダーを育成するため、現在のユースプログラムの参加者から3~5名を選抜し、10か月間のインターンシップを実施します。インターンは、PNNIの専門チームの指導のもと、保護活動、政策提言、社会的企業の運営などを実践的に学びます。さらに、ファンドレイジングを強化するため、団体の活動を紹介するパンフレットを制作し、財政基盤の安定化を図ります。

違法伐採や違法漁業者から機材を押収!命懸けで自然を守るフィリピンの環境弁護士

 

名前:ボビー・チャン

活動国:フィリピン

団体:PNNI (Palawan NGO Network Inc.)

ミッション:違法伐採者や漁業者の撲滅活動等を通して、地域コミュニティが自然資源を管理できるように支援する

4. 農村部での飢餓解決(フィリピン)

5週間で飢餓問題を解決するFeedbackプログラムを、新たに2つのコミュニティに展開する

 

プロジェクトの内容:

「ARK Feed Back」プロジェクトは、フィリピンの農村で家庭菜園と収穫物の交換を広め、16週間で飢餓問題を解決するモデルづくりに取り組んできました。

今回の助成金を活用し、2つの農村で貧困層600人を対象に、各家庭が自宅で野菜を育て、5週間後には収穫した野菜や果物を週1回の地域交換会で共有する仕組みを導入します。交換会では、20種類以上の野菜を分け合うことで、家庭菜園の定着とコミュニティの結束を促進し、農村全体で飢餓の解決を目指します。

5週間で飢餓を解決!フィリピン貧困地域に革命をもたらす元NY金融バリキャリ

 

名前:アイーシャ・ヴェラーユ

活動国:フィリピン

団体:ARK Solves

ミッション:農村地域の貧困削減と食料確保のために、農作物の生産と交換のプログラムを提供する

5. 気候変動への適応 (ソロモン諸島)

海面上昇による危機から4,000人を守るための護岸壁を建設する

 

プロジェクトの内容:

Kastom Keepersは、ソロモン諸島で、気候変動によって消滅の危機にある伝統文化を守り、次世代へ受け継ぐ活動を行っています。

活動地域の一つであるマライタ州リリシアナでは、深刻な海岸浸食が進み、すでに23メートルもの海岸線が失われています。住民の生活や文化が危機にさらされる中、地域の人々が主体となり、環境を守るプロジェクトが発足。2024年11月には、応急措置として、ココナッツの幹や石、砂袋を使った簡易的な護岸壁を建設されました。

今回の助成金は、今後の海面上昇に耐えられるよう、海岸線60メートルにわたりセメント製の防波壁の建設する費用の一部に充てられます。これにより、今後4〜5年間の浸食を防ぎ、海岸沿いで暮らす約4,000人の生活を守ることを目指します。最終的には、政府と協力し、長期的な海岸保全策の導入を進めていく予定です。

気候変動で沈みつつあるソロモン諸島の伝統文化を保存しクラウド化を目指す活動家

 

名前:ミリセント・バートリー

活動国:ソロモン諸島

団体:Kastom Keepers / Kastom Cloud

ミッション:口承により先祖代々受け継がれてきた土着の文化や伝統、智慧を記録し、次世代につなげる

6. DV・性被害者の支援拡大(インドネシア)

活動内容とストーリーを記録し、より多くの人に広めていくために自叙伝を制作する

 

プロジェクトの内容:

「Our Voice Comedy for Change」は、インドネシアで家庭内暴力の被害を受けた女性たちに、笑いを通じたリハビリを提供してきました。

今回の助成金を活用して、活動開始から5年間の成果をまとめたインパクトレポートの作成します。2つの都市を周り、過去にリハビリや研修を受けた約10名の女性たちを訪れ、対面インタビューを行い、参加者のその後の変化のモニタリングを実施します。

さらに、ムスリム女性として初めてコメディアンとして活躍するサクディアの自叙伝を制作する費用の一部にも使われ、寄付者の獲得や同様の課題に直面する海外のムスリム女性への認知拡大を目指します。

「笑い」の力で女性の虐待トラウマ克服に挑むインドネシア初イスラム女性コメディアン

 

名前:サクディア・マルーフ

活動国:インドネシア

団体:Our Voice Comedy for Change (HPなし)

ミッション:笑いを通じて、平等・包括性・サステナビリティを実現する

7. HIV陽性者のコミュニティ形成(インドネシア)

HIV陽性と診断された人が自信を取り戻し、より良い生活を築いていくためのオンラインワークショップを開催する

 

プロジェクトの内容:

HayVeeは、インドネシアで偏見や差別に直面するHIV陽性者を支援し、メンタルヘルスの改善、職業訓練の提供、コミュニティづくりに取り組んできました。

今回の助成金を活用し、HIV陽性者を対象に6か月間のワークショップを実施します。このプログラムでは、HIV陽性者の権利を学び、収入を生み出すための起業スキルを身につけ、社会変革を促すデジタルストーリーテリングを習得する機会を提供します。参加者は、実践的な知識と自信を得るだけでなく、同じ困難を経験する仲間とストーリーを共有し、支え合えるコミュニティを築くことで、誇りを持って自分らしく生きる力を育むことを目指します。

困難に苦しむHIV陽性者に必要な情報とサポートを届けるHIV⁺インフルエンサー

 

名前:スコット・アルファズ

活動国:インドネシア

団体:HayVee (HPなし)

ミッション:セクシュアルヘルスやメンタルヘルスの問題を抱える人々のために安全な空間を創造する

以上、Earth Loversの皆さまからのご支援により実現可能になった7つのプロジェクトをご紹介しました。プロジェクトの進捗や成果については随時ご報告いたしますので、是非楽しみにお待ちいただければと思います。また、引き続きヒーローたちへの温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。