東ティモールは、約450年間のポルトガル領時代を経た後、24年間インドネシアに占領され、この過酷な内戦下で約25万人の命が奪われました。2002年にやっと念願の独立を果たしましたが、国のインフラや建物は9割が破壊され、1人当たりの年間GDPは約19万円。現在アジア一飢餓状態にある最貧困国です。東ティモールにおける平均出生率は一人の女性につき6人とアジア最多で、国民の半数が未成年。しかし子供たちに十分な教育環境はなく、大人からの関心も薄く、夜中の2時でも子どもが街を歩くような状況でした。
国家収入の8割を石油資源による収入に頼っており、IMFから「世界で最も石油収入に依存した経済」と評されています。しかし、その莫大な石油資源も、約30年で枯渇する、と予測されています。他に産業はなく、仕事を求めて地方から若者が集中した都市はスラム化していました。