ご報告:IMPACT HERO 2019 ファイナリスト発表!

2018年7月~9月の期間に公募したIMPACT HERO 2019には、アジア太平洋地域から昨年の約2倍を超える56名のチェンジメーカーから応募がありました。

応募者のうち、20%が、国境を超えて活動をし、昨年は応募者の約8割が男性でしたが、今年は4割が女性でした。

昨年に引き続き、応募者の多くは30代~40代ですが、10代から60代まで、応募者の年齢層はさらに広がりました

また、彼らが取り組むSDGsは、貧困、教育が過半数を占めましたが、健康、福祉、持続可能な経済成長や地域社会づくりなど、多種多様です。

昨年は応募者の6割が年間予算1000万円未満でしたが、今年は応募者の大多数が年間予算1000万円以上と、アース・カンパニーの支援が、様々な規模の組織から求められていることがわかりました。

さて、いよいよ最終選考に残った5名のファイナリストと彼らの素晴らしい活動の発表です!アジア太平洋地域の未来を変える可能性を持つ5人の活動と、その活動に人生をかける彼らの生き方をぜひ知ってください。(※掲載はアルファベット順です)



このなかから選出されるIMPACT HERO 2019は、2019年1月に発表いたします。お楽しみに!!!


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名前: Ego Lemos(エゴ・レモス)
: 東ティモール
年齢: 46歳
運営団体: PERMATIL(Permaculture Timor-Leste)創設者、東ティモール国立大学講師、歌手
取り組む課題公立教育に農業カリキュラムを取り入れることで、環境保全と持続可能な発展による貧困改善に寄与

エゴの活動内容:

東ティモールの「パーマカルチャー(持続可能な農業)の父」として知られる。国内では誰もが知る歌手でもあるエゴは、これまで同国で20年にわたって農業のリバイバルを推進してきた。

東ティモールの主要産業は農業だが、輸出用作物(コーヒー)の栽培のみに偏っている。東ティモール人がもつ唯一の資源である豊かな自然環境を活かし、コーヒー以外の作物を生産することができれば、この国の自然環境を荒廃から守り、人民の生活も向上することができる。

そのためにエゴは、東ティモールで有機農業を促進するために1996〜1999年のキャンペーンを主導。その後、「PERMATIL」を組織し、地域社会や若者たちにパーマカルチャーガーデニングを教え始める。「PERMATIL」の活動とその成果は、政府に認められ、パーマカルチャーと農業コースを公立小学校のカリキュラムに組み込み、全国の149校にパーマカルチャーの畑を導入することに成功した。

しかし、国内すべての学校に導入するには資金が不足しており、支援を必要としている。

 

名前: Garvita Gulhati(ガルヴィタ・グルハティ)
: インド
年齢: 19歳
運営団体: Why Waste? 創設者
取り組む課題レストランでの水の無駄遣いを削減する啓蒙活動を通して、水資源を保全

ガルヴィタの活動内容:

13歳の時から環境問題に関心を持ち始めたガルヴィータは、これまでにすでに4つの環境プロジェクトを手がけ、同世代の若者たちをインスパイアするためにインド全土の学校や大学で活動を行ってきた。最初はインド最大の祭り「ディワリ」で、爆竹が大気汚染の原因になっていることに問題意識を持ち活動を始め、政府が「ディワリ」で爆竹の販売を禁止することを実現した。

その後、ガルヴィタは干ばつの後に水不足を経験したことから水資源の問題に興味をもち、「Why Waste?」を設立。人々が環境に対する考え方や習慣を変え、レストランでの水の利用を見直して水資源の無駄を減らすよう啓蒙活動を行い、その活動はインドだけでなく、オマーン、米国、英国と国境を超えて500軒以上のレストランに広がっている。

 

名前: Mona Lisa Karene(モナ・リサ・カルネ)
: サモア
年齢: 56歳
運営団体: Nora’s Plantation Foods Limited共同創設者
取り組む課題: 市場へのアクセスが限られた僻地にトラックでマーケットを持っていくことで、農業&フェアトレードでサモアの地元民の貧困削減と持続可能な経済発展に寄与

リサの活動内容:

サモアで豊かな自然に囲まれて育ったリサは、12歳でサモアを離れてニュージーランドに移住し、結婚後はシンガポールやオーストラリアに住み、自分も子供たちも教育機会に恵まれてきた。しかし大規模な台風がサモアを襲った直後の故郷に戻り、経済格差が大きい社会に愕然とし、自分たちと同じような教育機会を得られるサモア人は多くないことを知って、地域社会が持続可能な発展ができるように貢献したいと考えるようになった。

そしてリサは、それ以来それまで携わってきたITの仕事を辞め、53歳で起業し、農業&フェアトレードという全く新しい領域に飛び込んだ

特に、サモアでは地方の村は農業に依存しているが、市場への移動手段がなく、販売網は限られ、未だに多くが貧しく自給自足ベースの生活を送っている。そこで、サモアの人々が持続可能な形で生計を立てられるよう、各生産者のところにトラックで通い、市場を彼らに持っていく形で農作物を買取り、付加価値をつけて輸出できるよう、自社で加工し、海外市場の開拓を行っている

 

名前: Sasiranga De Silva(サシランガ・デ・シルヴァ)
: スリランカ
年齢: 32歳
運営団体: 株式会社ThermalR Industriesディレクター、モラトゥワ大学講師
取り組む課題電気トゥクトゥクで二酸化炭素の排出を減らし、温暖化防止と、ガソリンを使わないことによる貧困削減に貢献

サシランガの活動内容:

スリランカでは近年、乾季の気温が急激に高くなり、コメの収穫時期が変わったり、排気ガスなどの大気汚染に起因する呼吸器官系の病気が内陸部を中心に増加している。この問題に関心を持ったサシランガは、大学で持続可能性に焦点をあてながら、地球温暖化について深く研究し、より健康で持続可能な次世代のために技術者として何ができるかを考えるようになった。

卒業後、ゼネラル・モーターズで電気バッテリーの研究開発を行っていたサシランガは、スリランカの主な交通手段であるトゥクトゥクを電動化するという考えを思いつく。トゥクトゥクはガソリン駆動だが、サシランガの開発した電気返還キットを使うと、電気駆動になり、CO2排出量は65%削減され、トゥクトゥクの運転手は年間1200ドルの節約ができ、生活を改善できる

この技術は、現在安全確認のためのロードテスト中だが、スリランカ全土のトゥクトゥクに導入すべく、スリランカの技術大学の1つであるモラトゥワ大学と共に開発を進めている。

 

名前: Wai Wai Nu(ウェイ・ウェイ・ヌー)
: ミャンマー
年齢: 32歳
運営団体: Women Peace Network 創設者、代表理事
取り組む課題: ロヒンギャ族などのミャンマーの少数民族、女性に対する教育、能力開発、法的人権保護、そしてアドボカシーによる、民族間の平和構築と社会的平等の促進

ウェイ・ウェイの活動内容:

軍事政権下のミャンマーで、18歳のウェイウェイは、「父親が議会に選出され、アウンサン・スーチーと一緒にいた」というだけの罪で家族全員がアジアでも悪名高い刑務所に収監される。ウェイウェイは懲役17年、父親は懲役47年を言い渡された。

夢も希望もない刑務所でウェイウェイは、教育を受けられずに育つことをいつも不安に思っていた。なぜなら、ロヒンギャである彼女は、同じロヒンギャの人々が、学がない人の方がより差別を受け、苦悩を被るのを目の当たりにしてきたから。

しかし自分と同じように強制収容された多くの女性に出会ったウェイウェイは、この国を変えたいと強く決意。教育が自由や平和、そして社会的平等の扉を開き、教育を通して若者をエンパワーすることこそが社会に対する一番効果的な貢献なのだと確信したウェイウェイは、7年間を刑務所で過ごした後出所し、教育機会が乏しい少数民族の女性のために「Women Peace Network」を発足。若者たちが英語や社会科学、政治を学び、リーダーシップ研修や職業訓練を行うユースセンターを設立し、多種多様な民族間に信頼関係を築き、偏見や差別のない平和な社会を築く次世代リーダーを育成している。