5月 18, 2021

【ご報告】IMPACT HERO 2015 ベラの2020年活動レポート

2018年3月に3年間の支援を終了したIMPACT HERO 2015 ベラ・ガルヨス(政治・LGBTI活動家、東ティモール)から2020年の活動報告が届きました! 2020年は、世界を襲った新型コロナウィルスだけでなく、首都ディリでは洪水被害も受けた東ティモールですが、どんな状況であっても、困難な状況にある人を救うために率先して活動を行うベラの姿勢は変わりません! ここではそんなベラの2020年の活動についてご報告いたします。

ベラ・ガルヨスの2020年の活動報告


 

Earth Companyからの支援総額

121.7万円

ベラが継続的な食料支援を行った洪水被災者

327人

1.2020年の活動概要

 

2018年の議会解散や再選挙の影響で、ここ2‐3年の間政治的な混乱が続いている東ティモール。不安定化した社会で首都ディリなどでは治安も悪化し、ベラたちは移動が制限された生活を余儀なくされていました。

そして2020年には新型コロナウイルスの影響により、援助機関などで働く多くの外国人駐在員が帰国せざるを得ない状況に。ベラが日本などからの支援で、マウベシに設立したルブロラ・グリーン・ビレッジの訪問客の多くも外国人であったため、訪問者数は前年度比80%減。新型コロナ感染拡大により、訪問客の受け入れ自体がストップしてしまいました。

また3月には大雨による大洪水が首都ディリを襲い、その被害を受けた多くは貧困層の人たちでした。

不安定な政治情勢、新型コロナウイルス、洪水被害と、国家としてまだまだ未熟な東ティモールに重なる試練。事業停止により必要な資金調達もできないなかで、ベラたちは目の前の困っている人たちのために、草の根での支援活動を行いました。

Earth Companyは、ベラから洪水支援の要請を受けて、クラウドファンディングを実施。また長年の支援者の方からのご厚情により、ルブロラ・グリーン・スクール(ルブロラ・グリーン・ビレッジ内にあり、日本からの支援で設立された環境学校)の運営支援のためのご寄付を橋渡ししました。

 

 

2.ベラの活動レポート

2020年3月13日の午後発生した豪雨により、東ティモールの首都ディリで大規模な洪水が発生しました。汚泥を含む洪水により家や車が流され、停電が発生。1664家屋、9126名が被災し、少なくとも190家屋が倒壊しました。洪水により、学校の活動も制限され、飲料用水も不足。健康リスクも高まりました。

この被害に対していち早く支援活動を始めたベラには、当初カナダから支援のオファーがありましたが、それも新型コロナウィルスの影響で中止に。その状況を知ったEarth Companyが、3月27日から4月10日の2週間限定で緊急支援ファンドレイジングを実施25名の方から61.7万円の寄付が集まり、ベラに送金しました。

ベラは発災直後から被災地の視察を行い、翌日から2箇所で炊き出しと水や食糧の配布、また服など集められる限りの物資を被災者に提供しました。

この被害に対していち早く支援活動を始めたベラには、当初カナダから支援のオファーがありましたが、それも新型コロナウィルスの影響で中止に。その状況を知ったEarth Companyが、3月27日から4月10日の2週間限定で緊急支援ファンドレイジングを実施25名の方から61.7万円の寄付が集まり、ベラに送金しました。

ベラは発災直後から被災地の視察を行い、翌日から2箇所で炊き出しと水や食糧の配布、また服など集められる限りの物資を被災者に提供しました。

この被害に対していち早く支援活動を始めたベラには、当初カナダから支援のオファーがありましたが、それも新型コロナウィルスの影響で中止に。その状況を知ったEarth Companyが、3月27日から4月10日の2週間限定で緊急支援ファンドレイジングを実施25名の方から61.7万円の寄付が集まり、ベラに送金しました。

ベラは発災直後から被災地の視察を行い、翌日から2箇所で炊き出しと水や食糧の配布、また服など集められる限りの物資を被災者に提供しました。

その様子を見た被災地の住民数名が、ボランティアとして名乗り出て炊き出しを手伝い、SNSでも寄付を呼びかけました。1世帯(子どもの数は5~9人)の食糧支援に1日最低$10が必要で、まずは47家族327人に対する支援を、資金が続く限り行いました。

最終的には、合計115家族に対して米、牛乳、麺、食用油、生活衛生用品や子ども用おもちゃの提供を行い、7家族には調理器具、マットレスを届けました。また地域の人々と話し合った結果、被災世帯の中で特に大変な状況にある2家族の家屋修理も支援することができました。

②ルブロラ・グリーンスクールの運営

ベラが運営するルブロラ・グリーン・ヴィレッジの宿泊施設は、国内外からの観光客激減により収益も激減。併設する学校の運営も困難になる中で、日本のご支援者から寄付のお申し出をいただき、子どもたちへの環境教育を行うプログラム運営費として66万円を送金しました。

しかし2020年は、新型コロナウィルス感染拡大により国内全ての学校に閉鎖命令が出され、現在は学校再開に向けて準備を進めています。

②LGBTIの青少年のためのシェルターを運営し、187人を保護

 

自身が同性愛者であるベラは、国内のLGBTIの青少年を保護するためのシェルターも運営しています。一般的にLGBTIは人口の8.9%を占めると言われ、その割合は「左利きの人」と同じくらいで決して少なくないのですが、東ティモール国内でLGBTIに対する理解はまだまだ不十分で、差別や暴力、親からの虐待、「矯正」という名目での性的暴行などが頻繁に報告されています。

こうした状況に苦しむLGBTIの若者を保護し、家族やコミュニティからの理解を得るための活動は継続して行われ、2020年は187人を支援。シェルターでは、就職差別に直面するLGBTIの若者たちが、手に職をつけて生計を立てられるよう、家具製作のワークショップなどを行っています。

コロナ・パンデミックの影響を受けながらも、目の前にいる困っている人たちを助け続けたベラ。

こうしたベラの姿勢にインスパイアされた東ティモールの人々も立ち上がり、ベラからアドバイスを得て、各コミュニティでの支援活動が広がりました。洪水被災地の住民自身も、自分たちより大変な状況にある家族への支援をベラに依頼するなど、相互に助け合いながら復興に取り組みました。

2021年度もベラとルブロラ・グリーン・ビレッジの応援を、引き続きよろしくお願いいたします!