5月 2, 2023

【ご報告】愛と未来への希望に満ち溢れた、ヒーローたちの5日間INバリ島

昨年選出した8人のIMPACT HERO 2023 ファイナリスト(=ヒーロー)たちとEarth Companyチームが、バリ島に集結し共に過ごした5日間の「ヒーローズ・バリ・キャンプ」。今回は、当初の予想を上回る素晴らしい成果をあげたこのキャンプについて、ご報告します!

1. ヒーローズ・バリ・キャンプの目的

ヒーローズ・バリ・キャンプは、ファイナリスト向けに実施している半年間のリーダーシップ研修「Lead-to-Regenerateチェンジメーカー・プログラム」の一環です。

1月に開始したリーダーシップ・プログラムでは、既に前半3回のオンライン・ワークショップを終え、リジェネラティブな未来をつくるリーダーとして、必要な知識やスキルを学んでいます。

プログラム中間のタイミングで、Earth Companyの拠点であるバリ島にヒーローたちを招聘。リジェネラティブなビジネスモデルを具現化したエシカルホテル Mana Earthly Paradiseでの宿泊体験や、バリ島の伝統文化に触れつつ、活発なソーシャルセクターとのネットワーキングや、専門家によるメンタリング・セッションを通して、ヒーローたちと彼らを支えるコミュニティの拡大を目指しました。

2. ヒーローズ・バリ・キャンプのハイライト

あっという間に盛り上がったウェルカム・ディナー

 

アメリカ、インド、インドネシア、パプアニューギニア、モンゴルの5か国から集まってきたヒーローたち。

飛行機の乗り継ぎやビザ取得が一部難航し、無事全員到着できるかハラハラしましたが、予定通りウェルカム・ディナーには8人全員が間に合い、ほっと一安心しました!オンラインを通して面識はあったものの、直接会うのは初めてだったヒーローたちは、やや緊張の面持ち!?

でもお互いの活動や近況について話し始めると、場はあっという間に盛り上がり、楽しいバリキャンプの幕開けとなりました。

 

DAY1

オリエンテーション&ライフストーリの共有

 

キャンプ初日、自然の音に耳を傾けながらの瞑想でスタートした朝。オリエンテーションの後、お互いをより知り合うために「リバー・オブ・ライフ」というエクササイズを、ヒーローの一人のファシリテーションで行い、自分の人生を川を描いて表現し、誰が自分の人生にどんな影響を与えたのかについて、共有し合いました。

様々な困難を乗り越え、時には壮絶な人生を歩みながらも奮闘しているヒーローたち。普段は口にしないような個人的な経験や想いをも分かち合い、お互いのストーリーにインスパイアされ、ヒーロー同士の距離もぐっと縮まり一体感を強めることができた、とても貴重な時間となりました。

 

ブミセハット国際助産院訪問&IMPACT HERO 2016 ロビンとの交流

 

続いて24時間365日無償で医療を提供しているブミセハット国際助産院を訪問、IMPACT HERO 2016のロビンと交流しました。

活動についての説明をロビンから聞くなかで、いかに「愛」が最も重要な基盤となっているかに気づいたヒーローたちは、大きな感銘を受け、自分自身の活動やあり方を改めて見直すきっかけを得ていました。

 

ティチョーク・グデ氏との交流

 

ウブドの王室家系のティチョーク・グデ氏をお招きし、バリの人びとが大事にする伝統や価値観について、また多くの外国人や外国資本が流入するバリの現状と今後の発展のあり方について、見解をお聞きしました。ヒーローたちにとっては、自分たちのコミュニティが今後どのような発展を目指すのかを考えるうえで、貴重な示唆を得る機会となりました。

 

DAY2

気づきと学びのメンタリング・セッション

 

2日目を迎え、すっかり打ち解けた様子のヒーローたち。「今まで孤独を感じていたが、バリ島に来てからみんな家族のように感じている」という発言も。

この日のメインは、バリ島で多方面に活躍する専門家6名とEarth Companyチームによる、1 on 1のメンタリング・セッション!ヒーロー1名につき、2‐3名のメンターがつき、前もって聞き取りをしていた課題や支援ニーズに基づき、アドバイスをもらったり、ファンドレイジングプランの策定やマーケティング素材の検討など、具体的な作業を進めるケースもありました。

メンタリング・セッション後の振り返りでは、

今までファンドレイジングをする際にどのように自身が持っている情報を整理し、使えばいいかわからなかったが、このセッションを通して発信方法を学べた
「27年間の人生の中でいろんなひらめきがあったが、今日その中で最も大切なことは何か気が付くことができた

など、ヒーローたちが事業を行うなかで直面する課題をより明確に認識し、その解決に向けて具体的な取り組みを開始することができた、非常に有意義な時間となりました。

 

DAY3

グリーン・スクール訪問

 

Earth Companyのアドバイザーで、グリーン・スクールの元代表でもあったクリス・トンプソン氏が、この学校のミッションである教育を通じた社会変革について説明した後、学校内を案内。唯一無二の教育方針・教育内容や、竹でできた学校施設に、皆興味津々でした。

支援ネットワーク拡大に向け、それぞれの活動をPR!ヒーローズ・ナイト

 

 

ヒーローたちの今後の支援ネットワークを拡大するために、このキャンプ最大のイベント、ヒーローズ・ナイトを開催!

約40名のゲストをManaのレストランに迎え、アットホームな雰囲気で開始したヒーローズ・ナイト。ヒーローたちがそれぞれのストーリーと取り組みについて5分間のプレゼンを行いました。会場からは多くの質問があがり、予定の時間では足りなくなるほどの盛り上がりをみせました!

参加したゲストの方からは、

「自分の出身国であるカナダの企業によって、パプアニューギニアの金山で人権侵害が起きているということを、これまで知らないことがショックだった。自分に何ができるのか、一緒に考えたい
社会課題の最前線で、人生をかけて課題解決に取り組んでいるこのヒーローたちが未来の希望だと思えた

という感想をいただきました。

プレゼンの後は各テーブルでヒーローたちとゲストの方々が、どのような支援や連携の可能性があるのか話せる交流の時間があり、寄付や人・団体の紹介など、今後の支援につながる出会いがたくさん生まれた場となりました。

 

DAY4

リジェネラティブ農業体験&バリ式のお清め体験

 

丸3日間のインテンシブなプログラムを無事終えたヒーローたちが、少しリラックスするための最終日。ヒーローたちがはそれぞれの選択で、リジェネラティブ農業とバリ式のお清めを体験しました。

農業体験では、メンターの一人でもあるティム・フィジャル氏が代表を務める団体「アストゥンガラ・ウェイ」にて、彼らのリジェネラティブ農業への取り組みについて学び、畑で採った野菜で一緒にランチを調理、楽しく美味しくバリのローカルな食事をいただきました。

バリ式のお清めでは、バリアンと呼ばれるヒーラーが、バリニーズ・ヒンドゥーの伝統に沿って、リーディングや聖水を使った儀式を体験。「本当に魂が清められた気がする!」と満足な様子のヒーローたち。

 

キャンプを終えて

 

365日24時間課題解決のことばかり考え、本当の意味で休んだことなどなかった。精神を休ませ、改めて自分と向き合うとても貴重な機会だった
「競争相手ではなく、心から信頼できる友・家族ができた。みんなとのつながりを感じて、自分はもう孤独じゃないと力づけられた
多くの新しい気づきと学びを得る、すばらしい経験だった!これまでの世界の延長線上にはない、未来を描くヒントをもらえた」

最後の振り返りの場では、このキャンプを通してヒーローたちが得た気づきや学び、嬉しい言葉をたくさん聞くことができました。オンラインでの交流がメインだったパンデミック期間がようやく終わり、対面で交流し絆を深めることの喜びと大切さを身に沁みて感じたキャンプとなりました。ヒーローたち、そしてEarth Companyにとっても、想定していた以上の成果を得られたと実感しています!

 

3. NEXT STEP

 

こうしてヒーローズ・バリ・キャンプは無事終了することができました。今後2回のオンライン・ワークショップと6月開催の「リジェネラティブ・フューチャーズ・サミット」をもって、このリーダーシップ・プログラムは終了します。そしてそのタイミングで、次のIMPACT HERO 2023を選出するという、とても悩ましく、でもエキサイティングな出来事が待っているのです!!!誰もが素晴らしく、魅力に溢れ、情熱をもって自身のミッションの実現に取り組む、稀有な8人のヒーローたち。この中から一体誰が次のIMPACT HEROとなるのか!?皆さま、どうぞ楽しみにお待ちください!

 

最後になりますが、キャンプ開催にあたり、多くの皆様のご支援、ご協力を頂き、ファイナリスト、スタッフ一同心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

引き続き、リジェネラティブな未来の創出に取り組むヒーローたちへのご支援を、よろしくお願いします。