【ミャンマー支援レポート #3】国連・政府関係者も参加!ウェイウェイ主催のウェビナーの実施

IMPACT HERO支援担当の島田です。現在挑戦中の「真の民主化を目指すミャンマーに支援を!緊急クラウドファンディング」関連して、今週もウェイウェイの活動やミャンマーの現状について報告していきます。

 

先週のレポートはこちら↓↓↓
【ミャンマー支援レポート#1】ウェイウェイが現地159団体と連携し国連に提出
【ミャンマー支援レポート#2】犠牲となった33歳女性、残された3人の子どもたち

1. ウェイウェイ主催、ミャンマーの人権活動家が集まったウェビナー

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日本時間3月29日(月)、ウェイウェイが代表を務めるWomen’s Peace Network主催のウェビナーが開催されました。これまでミャンマー情勢に関するウェビナーのほとんどは、欧米の人権団体や研究機関が企画運営し、ウェイウェイはスピーカーとして登壇していましたが、彼女自身が企画運営を行い開催するものは今回が初めてとなりました。

パネリストには、現地でデモのリーダーをしている若者や、1988年のクーデターの時から活動している著名な人権活動家などのミャンマー人を招き、英語によるディスカッションを行いました。視聴者の多くは、国連職員や政府関係者、国際人権団体の関係者でした。

過去のクーデターを経験している世代と、スーチーの民主化政権の中で育ち、今軍に対して声を上げている若い世代が交わる貴重な機会となりました。

「軍によるクーデターは過去にも繰り返し発生し、その度に多くの犠牲を出してきました。軍による支配は私たちの手で終わらせて、次の世代には絶対に同じ経験を繰り返して欲しくない」

パネリスト全員がミャンマーの未来を思い涙を流し、「繰り返される軍による暴力」を止めるための活動を続けていくと結束しました。また閉会の挨拶のなかで、「保護する責任に関する国連特別アドバイザー」であるKaren Smith氏からは、ミャンマーで起きていることを国際社会に伝え、できることすべてをやり、軍による暴力を止めるために尽力する、という力強い言葉をいただきました。

2. 3度目の国連安保理への意見書提出。182の現地の団体と連携

クーデター発生後3回目となる、Women’s Peace Networkによる国連への意見書提出がありました。前回よりも23団体増えた182団体から賛同を得て、現在ミャンマーで起きていることは、国連がその目的である「国際の平和と安全を維持すること」に対して行動を起こせていないことにも一因がある、という一文を新たに加え、より一層強く国連安保理に行動を求めました。

国連安保理に求める4つの行動

1.ミャンマーの状況を国際刑事裁判所(ICC)に付託する決議を採択すること
2.ミャンマーに国連が組織した監視・調停機関を派遣すること
3.政権指導部および軍所有・軍管理企業への経済制裁および金融面での罰則・制限の適用
4. 同国に対する包括的かつグローバルな武器禁輸措置の実施 

意見書の中でウェイウェイは、「国連安全保障理事会が具体的な行動を起こさないことが、平和的な抗議者に対する暴力的な攻撃を強化している。大量虐殺や人道に対する罪を犯したミャンマー軍に対して行動を起こさないという安保理の歴史的な失敗により、軍はクーデターを起こし、今では国内のすべての人に対して犯罪を犯している」と強く非難しています。

3. ミス・ミャンマー代表の大学生が世界に泣きながら訴える

一人の女子大学生が、世界的なミスコンテストの舞台でミャンマーの現状について声を上げたことをご存知ですか?彼女の名前は、ハンレイさん。ミャンマー代表としてミス・グランド・インターナショナルに参加し、スピーチの中で泣きながら助けを求めました。

「私がこのステージに上がっている間にも、多くの人が亡くなっています。(中略)ミャンマーでは人々が民主主義のために闘っています。私も今このステージで民主主義のために闘っています。私たちは国際社会の早急な支援を必要としています。新しい世代のためによりよい世界をつくりましょう」

ハンレイさんは、現在両親とも連絡が取れず帰国の目途が立っていない状況だといいます。彼女が世界の舞台で声を上げたその勇気に心を動かされます。

「ミャンマーを助けてください」ミス・ミャンマーが涙の訴え
編集後記(あとがき)

 

本文でも触れているように、ミャンマーでの軍によるクーデターは過去2回起きており、その度に暴力のサイクルが繰り返されています。「次世代につなぐ未来を創出する」ことを目指している私たちにとって、ミャンマーで起きていることは、我々世代で解決しなければいけない事柄だと感じています。同じ被害を次世代でも繰り返さないために、今できることに全力で臨みます。

IMPACT HERO支援担当・島田 颯